PENTAX Kマウントレンズには、APS-C向けのDAレンズ と フルサイズ向けのD FAレンズ が存在します。
元々、PENTAXのデジタル一眼レフはAPS-Cのみであり、PENTAX K-1が出るまではフルサイズのイメージサークルをカバーしたレンズというものは存在しませんでした。
PENTAX K-1やK-1 Mark IIが発売されたことにより、フルサイズ向けのD FAレンズも徐々に数を増やしていますが、それでもまだまだ数は少ないです。
そのため、実はPENTAXのレンズラインナップは、フルサイズ向けのレンズよりAPS-C向けのレンズの方が数が多いんですね。
しかしながらこのDAレンズ、フルサイズでも使えるものが結構ある のです。
もちろん、あくまでケラレや周辺減光などがフルサイズで使っても(あまり)見られないというだけで、画質を保証しているわけではありません。
が、フルサイズでも使えるレンズが比較的安価に入手できることに変わりはありません。選択肢としては有力ではないかと。
本日は、フルサイズのイメージサークルをカバーしているDAレンズについてまとめてみたいと思います。
リコーイメージング公認のDAレンズ
PENTAX公認と言うとおかしな話ですが、なんとDAレンズの中には、公式でフルサイズで使用可と言っているレンズが3本もあります。
smc PENTAX-DA* 300mm F4ED [IF] SDM
まずは、非常に人気のあるDAスターレンズ、『smc PENTAX-DA☆ 300mm F4ED [IF] SDM』です。300mmの単焦点レンズであり、F値もF4のスペックを持ちます。
少し古いレンズではあるのですが、K-1で使用しても画質も全く問題なく、シャープに撮影が可能です。ケラレや周辺減光もほとんど見られず、実質的にD FAレンズと言ってしまっても良いのではないかという完成度を誇ります。
単体だと300mmなので、野鳥の撮影などでは少し距離が物足りないですが、1.4倍コンバーターとAPS-Cクロップモードを使えば、焦点距離は630mmとなり、かなり本格的な望遠レンズとして使用が可能です。
しかも、もともとDAレンズということもあり、大きさは望遠レンズとしてはコンパクトな部類 です。ライトバズーカとして野鳥をはじめとした動体撮影で活躍出来そうですね。
smc PENTAX-DA* 200mm F2.8ED [IF] SDM
続いてこちらもDAスターレンズ、『smc PENTAX-DA* 200mm F2.8ED [IF] SDM』です。
フルサイズ向けという観点で見ると、200mmの単焦点レンズ ということで、少し使用するシーンが限定されてしまうかもしれません。最大のライバルはD FAのスターレンズ、『HD PENTAX-D FA* 70-200mmF2.8ED DC AW』ですかね。
サイズは圧倒的にDA* 200mm F2.8の方がアドバンテージがありますので、画質を取るか重さを取るかという感じで決めても良いと思います。
HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW
最後が Kマウントレンズのバズーカ砲、『HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW』です。
これもDAレンズですが、前2本のレンズと比べて非常に大きく、D FAレンズ含めてトップクラスの大きさを誇ります。
仮にK-1 IIでAPS-Cクロップした場合、焦点距離は840mmになります。1.4倍テレコンを組み合わせれば1000mmを超えてきます。
PENTAXカメラで 焦点距離1000mmを超える組み合わせ は現状だとこれしかなく、遠くのものを撮りたい場合は検討すべき組み合わせですね。
リコーイメージング公認じゃないけど普通に使えちゃうレンズ
公式でフルサイズでも使えると認めているのは上記3本だけですが、実はフルサイズで使えるDAレンズはこれだけではありません。
DA40mm F2.8 Limited
これもペンタキシアンの中では有名なパンケーキレンズ、『HD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limited』です。一代前のsmc PENTAX-DA 40mm F2.8 Limitedや、光学性能が近いsmc PENTAX-DA 40mmF2.8 XSも同じく使用可能です。
私は『smc PENTAX-DA 40mmF2.8 XS』を所有しています。安くて良く映るので日常を切り取るのに最適なレンズ として重宝しています。
K-1 IIにつけると、本当にレンズが付いているのか疑いたくなるぐらい薄いレンズです。こんなに薄くてコンパクトなレンズが、本当にフルサイズで使えるのかと疑いたくなりますが、実際撮影してみると、ケラレや周辺減光はほとんど気にせず撮影可能です。
K-1 IIの「撮影も出来るレンズキャップ」として常に取り付けておく運用が使いやすい ですね。
smc PENTAX-DA☆55mmF1.4 SDM
DAのスターレンズ『smc PENTAX-DA☆55mmF1.4 SDM』もK-1 IIでそのまま使用可能です。
近い画角として、HD PENTAX-D FA* 50mm F1.4 SDM AWがありますが、大きさや重量が全く異なりますので、F1.4の明るさをもつ標準域のフルサイズ用レンズとしてこちらを選ぶというのも現実的な選択肢です。
HD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limited
DA向けLimitedレンズ、『HD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limited』です。一世代前のsmc PENTAX-DA 70mmF2.4 Limitedも同じくK-1 IIでそのまま使用可能だと思われます。
70mmと言うと中望遠として使いやすい領域ですね。ただ、FAレンズには同じくLimitedレンズである、smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limitedがあるので、あえてこちらを選ぶ理由はないかもしれません。
ただ、あえて両方とも所有して、写りの違いを撮り比べてみるというのも面白そう ではあります。
smc PENTAX-DA 55-300mmF4-5.8ED
今回紹介するものの中では唯一のズームレンズ、『smc PENTAX-DA 55-300mmF4-5.8ED』です。
DAレンズですのである程度軽くてコンパクト、F値も5.8までに抑えているので明るいなど、個人的には結構刺さるレンズです。
旅行用など一本のレンズで済ませたい場合、便利ズーム的に使用出来る のではないかと思っています。
意外とK-1 IIで使えるDAレンズは多い
と言うわけで、今回はフルサイズのイメージサークルをカバーしているDAレンズについてまとめてみました。
実際、DAレンズをあえてPENTAX K-1 IIで使う必要はないのですが、価格や重量など、D FAレンズにはない利点、魅力があることも事実です。
PENTAXの可能性を模索するため にも、これらのレンズについてもいずれ使ってみたいですね。
ではまた!