PENTAXユーザーのネブラ星雲(@nebra_nebula)です。
いやぁ、、、買ってしまいました。
野鳥撮影用に、PENTAXの原稿ラインナップで最長となる、HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWを購入しました。
ここまで尖ったレンズは、特定の用途がない限り買う人はいないでしょう。私の場合、それが野鳥撮影というわけですね。
あまり買う人はいないでしょうが、PENTAXIANなら気になる方もおおいはず。
せっかくなので、開封の儀としてレビューをしていきたいと思います。
HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWの外観
箱を開けると、付属されているレンズケースの中にレンズが入っています。HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWは競合他社の同格レンズと比べても全長が長いため、ケースがついていてくれるのは助かりますね。
このレンズにカメラを付けたまま入れられるリュックが欲しいところですが、そんなのあるのかな?本当に長いです。
初対面。
うーん、かっこいい。何と言うか、レンズとしての格が違う感じですね。
560mmという超望遠レンズ。自分がまさかそれを購入することになるとは思いもしませんでした。
PENTAX K-1 IIに取り付けた姿。何と言うか本当に大砲の様に長いレンズです。
レンズの重さは約3040gと、気軽に持ち運べる重さではありません。PENTAX K-1 IIとの組み合わせだと総重量は4kgを超えます。
手持ちでの撮影は正直厳しいです。野鳥撮影に使う場合、このレンズを手持ちで構えていられる時間は、その人の筋力にもよるでしょうが、私(運動不足のメタボおじさん)の場合、長くて2分前後が限界と言った感じです。
野鳥撮影は野鳥が来るまで待機することも多いため、出来れば三脚や一脚とセットの運用を考えた方が良いかもしれません。
私は一脚での運用を検討しており、現在機材集めの最中です。
HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWを購入した理由
野鳥写真のクオリティを上げたかったから
以前、smc PENTAX-DA* 300mm F4 ED[IF]SDMを購入してから始めた野鳥撮影。非常に面白くて今ではすっかりハマってしまいました。
DA* 300mm F4もとても良いレンズなのですが、単体焦点距離は300mmと、野鳥撮影用途としてはかなり広角気味のレンズです。
焦点距離が短いと、小さな野鳥を高解像に撮影することは非常に難しく、結果満足するクオリティの写真を取ることができないことが多く、不満に感じていました。
小さな野鳥を解像させて撮影する方法は3つあり、
- カメラの画素数を上げる
- 野鳥に近づいて撮る
- レンズの焦点距離を伸ばす
があります。
まず、最近のミラーレス一眼の場合、6000万画素を超える超高画素カメラが発売されていたりもするのですが、PENTAXIANには縁のない話です。現状、PENTAX K-1 IIの3640万画素がPENTAXカメラで最も高画素機になるため、選択肢1を取ることはできません。
選択肢2についても言うは易しですね。野鳥は警戒心が非常に強く、簡単に近づくことはできません。良い野鳥の写真を撮影するためには、いかに野鳥が警戒しない遠くから写真を撮影するかが重要なポイントになっています。
となると、一番現実的な解決方法はレンズの焦点距離を伸ばすこととなるわけです。
PENTAXカメラで本気で野鳥を撮りたいなら最善の選択だから
現状、PENTAXのカメラで野鳥を撮ろうとすると、候補となるのは次の3つのレンズではないでしょうか。
- smc PENTAX-DA* 300mm F4 ED[IF]SDM + HD PENTAX-DA AF REAR CONVERTER 1.4× AW W/C
- HD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6ED DC AW
- HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AW
一番人気のある組み合わせはDA* 300mm F4に1.4倍テレコンをつける組み合わせです。DAレンズということもあり、非常に軽量コンパクトなため、フットワーク軽く野鳥撮影を楽しむことができます。
が、DA* 300mm F4だと画質に不満を持ちやすいのは上記で述べた通りです。
D FA 150-450mmはこの中で唯一のフルサイズレンズです。他の2本もフルサイズのイメージサークルをカバーしていますが、1.4倍テレコンを使おうとすると四隅がケラレてしまいます。
野鳥撮影はクロップをすることが多いので、実際そこまで困る問題ではなかったりするのですが、ケラレがあるとクロップ時の構図調整などに制約が発生するのも事実です。
せめて焦点距離が500mmまであれば文句なしなのですが、、、
野鳥撮影の世界では500mmを超えてようやく標準レンズ扱いになります。そうなると、PENTAXカメラで本気の野鳥撮影をしようとすると、実質的にHD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWがベストの選択肢になるのではないかと考えました。
HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWで撮影した作例・写真
※その他の作例は後日追加予定
HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWのメリット
フルサイズのイメージサークルをカバーしていること
HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWはAPS-C向けのレンズです。
そのため、本来APS-C向けのカメラで使うのが正しいのですが、実はフルサイズのイメージサークルをカバーしてくれています。
そのため、PENTAX K-1 IIで使えば560mm F5.6のレンズとして使用することもできるんですね。
PENTAX K-1 IIは画素数が3640万画素もありますので、近い距離の野鳥の場合、APS-Cカメラで取るよりも画質面では有利なのではと思っています。
一方、APS-Cカメラは距離の面では有利になります。K-1 IIでAPS-Cクロップするぐらいなら、初めからAPS-Cカメラを使った方が高画素に撮影できますからね。
近いうちにPENTAX K-3 IIIが発売されるはずですので、入手され次第、この辺りどちらを使った方がより良いかは検証したいなと思っています。
600mmに迫る超望遠の焦点距離
単焦点560mmと言うのは、現状のPENTAXのレンズラインナップでは圧倒的に長い焦点距離のレンズです。
フルサイズでも使えるとは言え、本来APS-C向けのレンズ。競合他社のいわゆる「ハチゴロー」的ポジションのレンズをAPS-C向けに作ると言うのが、PENTAXの面白いところですね。
APS-C機であれば、1.4倍テレコンとの組み合わせで1000mmを超える超望遠レンズとして使うことができます。現状、PENTAXカメラで1000mm超えを実現したい場合、この組み合わせしか選択肢がありません。
望遠鏡をルーツに持つ光学性能
こんなに長くて重いレンズなのに、レンズはたったの6群7枚構成で作られています。
PENTAXはかつて天体望遠鏡を作っており、このレンズは望遠鏡をルーツとするレンズ構成で開発されているんですね。
他社の「ハチゴロー」と比べると1kg程度軽いのは、このレンズ構成のおかげなのでしょうね。
レンズ構成がシンプルだとヌケが良くクリアな写真を撮影できると言うメリットがあります。野鳥を解像させて撮りたい時なんかは非常に向いているんじゃないかと思います。
一方、レンズが少ないと言うことは色収差の補正が間に合っていないという欠点もありますので、場合によっては画像編集ソフトなどでの編集作業が多く発生してしまうかもしれません。
が、軽く使ってみた感想としては、そこまで色補正が気になるシーンはありませんでしたので、そこまで神経質にならなくてよろしいかと思います。
HD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWのデメリット
レンズが長い
望遠鏡のレンズ構成を採用しているということで、レンズ本体も望遠鏡のように長いです。APS-C向けのレンズなのに、長さは他社のフルサイズ向け同格レンズより長いです。
重さは(他社と比べて)1kg程度軽く、太さも細いのですが、リュックなどにしまいたい場合、重要なのは重さ・太さより長さです。ここまで長いと、カメラにつけたまま収納できるリュックは本当に限られてしまいます。
私も色々探しているのですが、「これだ!」と思えるようなリュックには未だに出会えていません。
大きく重い
他社のフルサイズ向け同格レンズより軽いとは言え、レンズ単体でも3kgを超える重量です。決して軽いレンズではありません。
人の多い場所では使いにくいですし、かと言って山などに持っていくには大変だしで、使うシーンはよく考える必要があります。
フルサイズで1.4倍テレコンを使うと四隅がケラレる
これは仕方ないのですが、もともとAPS-Cカメラで使うことが前提のため、フルサイズ+1.4倍テレコンの組み合わせでクロップせずに撮影する場合、ケラレが発生してしまいます。
まとめ
今回はHD PENTAX-DA 560mmF5.6ED AWの開封の儀とファーストインプレッションを紹介しました。
と言いつつ、まだ買ってから一回しか使えていないので、私自身全然このレンズのことが分かっていません。
今週末はちょっと予定があって使う時間があるかは微妙なのですが、何とか時間を見つけて使いこなせるよう訓練したいと思っています。
このレンズで野鳥をたくさん撮るのが今から楽しみです(・∀・)
ではまた!