カメラを買ったけどF値についてよく分からない・・・・
こういう経験、ありませんか?
今回は、そんなカメラ初心者の方に向けてF値について解説していきたいと思います。
F値とは?
そもそもF値とは何なのでしょうか?
F値とは、レンズからカメラに入る光の量を制限することをいいます。レンズの中には「絞り羽根」と言われる金属の板を重ね合わせたものがあり、その絞り羽根を調節することにより、レンズ内に入る光の量を調整することができます。
この調整された光の量を数値化したものがF値になります。
レンズにより多少異なりますが、一般的にF値とは次のような値が存在します。
F1.4、F1.8、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11...
このF値は数字が小さい状態が絞りが開かれた状態(絞り開放)で、最も光を取り込む量が多い状態です。数値を徐々に大きくしていくと絞り羽根が閉じていき、カメラに取り込まれる光の量も少なくなっていきます。
よくレンズのレビューで「絞り開放」という言葉が使われますが、これは「そのレンズのF値の中で最も数値が小さい状態」のことをいいます。
FE 35mm F1.8なら絞り開放は「F1.8」、SONY Planar T* FE 50mm F1.4 ZAなら「F1.4」といった感じです。
F値とボケの関係
このF値が変わるとどう写真に影響してくるのでしょうか。
F値が変わると、写真の被写界深度が変わってきます。つまり、写真のボケの量に影響を及ぼすのです。F値が小さいほどボケの量は大きくなり(被写界深度が浅い)、F値が小さいとボケの量は小さくなります(被写界深度が深い)。
つまり、自分が背景をボカした写真が撮りたいのか、全体を均一的に移した写真を撮りたいのかで使うF値をコントロールすれば良いということです。
例えば、物撮りやポートレートなどは、背景をボカした方が被写体がより目立って映える写真になります。
使うセンサーやレンズのスペックにもよりますが、背景をボカしたい場合はF1.4〜F2.8、画面全体にピントを合わせたい場合はF8〜F11ぐらいのF値にすることが多いです。
風景写真のような写真全体で一つの絵とするような被写体の場合は、画面全体が均一的に写っていた方が生えます。
適正ボケに要注意
F値とボケの関係はなんとなくイメージがついたでしょうか。
では次に、自分が使いたいF値をどうやって選べば良いのかを考えてみます。
一眼レフやミラーレスカメラを買ったばかりの頃、背景をボカせることが嬉しくてついつい絞り開放で撮ってしまいがちです。
最近のレンズは優秀で、基本開放で撮っても問題になるケースはあまりありません。しかし、多くのレンズの場合、そのレンズの画質は絞り開放付近より、2段階ほど絞った状態の方が良いことが多いです。
ただ、画質の良さだけ考えて写真を撮れば良い、というわけでもありません。画質を犠牲にしてでも背景を大きくボカしたい場合や、夜間などF値を可能な限り下げたい場合などもあると思います。
撮影時に最適なF値を選べるようにするためにも、F値ごとにどういったボケ量の変化があるのか把握しておくと良いでしょう。
まとめ
・F値とはレンズから入る光の量を数値化したもの
・F値によってボケ具合やレンズをとして入る光の量が決まる
・F値が小さいほどボケ量は大きくなる
・F値が大きいと画面全体までピントが合う