Xシリーズ第5世代カメラ「X-H2S」を発売【富士フィルム】

少し前からちょくちょく噂が出ていた、富士フィルムの「Xシリーズ」第5世代として初の製品「X-H2S」が発表されました。7月14日発売で価格はオープンプライスで、店頭予想価格はボディ単体で税込35万円前後とのこと。

富士フィルムの「X-Hシリーズ」は富士フィルムのAPS-Cカメラとしては最上位に位置するモデルですが、2018年に「X-H1」が発売されてから、長らく次世代機が発売されない期間が続いていました。

X-H1は、富士フィルムのカメラとして初めてボディ内手ぶれ補正を搭載し、それなりに話題となったカメラと記憶しています。一方で、「X-T」シリーズや「X-Pro」シリーズと比べるとかなり大型のボディとなってしまったため、それほど広くは受け入れられなかったカメラです。

それゆえ、一部では「X-H」シリーズは失敗で、後継機種は登場しないという話もネット上では出ていたはずです。まぁ根拠のない噂でしかないのですが、正直ありえない話でもないなと感じていたので、今回無事に「X-H2S」が発売されることが正式に発表され、少し安心しました(私は富士フィルムユーザーではないですが)

「X-H2S」は、現行比※1約4倍の信号読み出し速度の裏面照射積層型約2616万画素「X-Trans™ CMOS 5 HS」※2センサーと現行比※3約2倍の処理速度の高速画像処理エンジン「X-Processor 5」など新開発のデバイスを採用し、静止画・動画撮影ともに「Xシリーズ」史上最高性能を発揮するフラッグシップモデルです。最速40コマ/秒のブラックアウトフリー高速連写※4やAIによる被写体検出などが可能な高性能AFを実現。さらに、6.2K/30Pや4K/120Pの動画撮影に対応し、高精細な映像も記録することができます。高剛性ボディに5軸・最大7.0段※5のボディ内手ブレ補正機構や、CFexpress™ Type Bカード※6対応のデュアルスロットを含む豊富なインターフェースを採用し、プロの幅広い撮影ニーズにお応えします。

富士フィルム公式サイト

待望の積層型の裏面照射センサーと新画像処理エンジンを搭載しており、新世代のフラッグシップカメラとして相応しいスペックです。

最速40コマ/秒のブラックアウトフリー高速連写は、ソニーのα1やニコンのZ9を上回る性能です。これは、センサーサイズがフルサイズの40%程度の大きさであるAPS-Cの利点が存分に発揮されている形ですね。1秒間に40枚撮れるとかもう動画じゃん・・・という感じですが、連写はカメラのバッファの方が重要だったりするので、40コマ/秒をどれだけ続けられるか次第でこのカメラの評価も変わってくるのかなと思います。

「X-Trans™ CMOS 5 HS」や「X-Processor 5」だけでなく、大容量のバッファーメモリーを搭載したことで、連写時の連続記録枚数が大幅に増加。電子シャッター使用時に、JPEG画像では30コマ/秒、RAWファイルでは20コマ/秒の高速連写で1,000枚以上の写真を記録できます。

富士フィルム公式サイト

JPEGでは30コマ/秒、RAWでは20コマ/秒で1000枚以上という記載はありますが、40コマ/秒で何枚なのかは何とも言えませんね。まぁ、CFexpress™ Type Bカードを使うので、それなりには撮れるはずです。12コマ/秒でRAWが32コマまでしか撮れないPENTAX K-3 Mark IIIのようにはならないはず・・・

また、2022年に登場するフラッグシップモデルだけあり、動画にも非常に力が入っています。

6.2K/30Pや4K/120P 4:2:2 10bitでの映像記録が可能。4K/120Pのハイスピード動画撮影も実現し、素早く動く被写体の一瞬のアクションも高精細で滑らかなスローモーション映像で再生することができます。さらに、動画撮影時のセンサー読み出し速度を1/180秒まで高速化し、ローリングシャッター歪みを抑制することで、動きのある被写体を違和感なく表現することができます。

ProRes 422 HQ・ProRes 422・ProRes 422 LTの3つのApple ProRes※8コーデックに新たに対応。さらに、ProRes撮影時にはProRes 422 Proxyなどのプロキシ撮影も可能です。撮影からポストプロダクションまでワークフロー全体を効率化・省力化できます。

富士フィルム公式サイト

APS-Cでここまで動画に力を入れたカメラってこれまでありましたっけ?

たぶん初じゃなかったかと思います。6.2Kは解像度という面で有利なのはもちろんですが、4KやFHD動画を作るときにはクロップ耐性が上がるので、擬似的なスライダー効果のようなものを入れ込むことが簡単になります。また、4K/120P 4:2:2 10bitは対応しているカメラがまだまだ少ないのですが、富士フィルムのカメラで対応してくるとは少し驚きでした。さすが、業務用の映像カメラも手がけている富士フィルムといったところでしょうか。

実際の使い勝手は実機を触ってみないと何ともですが、スペック上では写真・動画どちらも最高水準の性能にまとめてきたなという印象です。

あと、何気に大きさが「X-H1」から比べて大幅にコンパクトになっているのもポイントですかね。

富士フィルム公式サイトより引用

やっぱり富士フィルムのカメラといえば、コンパクトというイメージが強いですし、ボディサイズを「X-T4」レベルで仕上げてきたのはさすがです。

唯一、店頭予想価格がボディ単体で税込35万円前後で、APS-C機としてはかなり強気の値段です。確か、X-Pro3の店頭予想価格が安いブラックモデルでも21万円で、当時は結構叩かれてた記憶がありますが、それをさらに上回るお値段です。まぁスペックを見ればそれなりに金をかけて開発しており、販売価格も高くなるのは当然なのですが、それが市場に受け入れられるかどうかは未知数です。35前円と出せば、ソニーのα7 IVやキャノンのEOS R6なんかが買える価格帯ですからね。

私にとって富士フィルムは20代〜30代ぐらいのライト層のユーザーがメイン顧客という印象があるのですが、そういった層はあまり興味を示さなそう。でも、確か富士フィルムのシェアって結構高いんですよね。ミラーレスカメラだと3位とかじゃありあせんでしたっけ。であれば、割と売れるのか。。


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