【カメラ初心者講座】センサーサイズと画素数について

こんにちは、ネブラ星雲(@nebra_nebula)です。

本日は、センサーサイズと画素数をテーマに解説してみたいと思います。

目次

センサーとは?

image:ソニー

正確にはイメージセンサーといい、レンズから入ってきた光を電気信号に変換する役割を担っています。フィルムカメラの時代はフィルムがこの役割をしていましたが、デジタルの時代になってフィルムの代わりに使われるようになったのがこのイメージセンサーです。

イメージセンサーはカメラにとって非常に重要な存在であり、まさにカメラの核となるものと言っても過言ではありません。そして、イメージセンサーはいくつかのサイズで分類されており、カメラによって使われるものが異なっています。

そんなイメージセンサーの種類について見ていきましょう。

カメラのセンサーサイズ

中判 (43.8×32.9mm)

image:富士フィルム

特殊な用途のものをのぞき、一般的なイメージセンサーの中で最大サイズのセンサーです。主にプロ向けのデジタルカメラなどに採用されており、一部の限られた人にしか使われません。ただ、最近は富士フィルムなど一部のメーカーが一般消費者向けに中判センサーを搭載したミラーレスカメラを発売したりと、徐々に一派向けにも浸透されつつあります。

センサーサイズが大きいため、1画素あたりのサイズが大きくなり、光の受光面も増えます。すると、暗所撮影に強くなるため、ダイナミックレンズの広い、階調性豊かな写真が撮りやすいです。また、単純に画素数を上げやすくなるため、解像度の高い写真が撮りやすく、圧倒的な画質を求める風景写真やコマーシャルフォトの分野などで使われやすい傾向にあります。

主なカメラ(例)

フルサイズ (36×24mm)

image:ソニー

あらゆる意味で基準となるセンサーサイズです。

細かい話を端折ってざっくり言うと、フィルムカメラ時代に使われていた、35mmフィルムと同じサイズのイメージセンサーを『フルサイズセンサー』と呼びます。

中判ほどではありませんが、イメージセンサーのサイズが大きいため、1画素あたりで受ける光の受光面が大きく、画質の良い写真が撮りやすいとされています。このサイズのセンサーを採用するカメラは価格が高くなりがちで、主にプロ向けのデジタルカメラで採用されることが一般的でしたが、ミラーレスカメラの登場以降、ソニーを中心に、比較的アマチュアカメラマンでも手が出しやすい価格のカメラが登場しており、以前よりは手が出しやすくなりました。

個人的に、何やかんや価格と性能のバランスが最も良いのはフルサイズなのではと思っていたりします。

主なカメラ(例)

APS-C (23.6×15.8)

image:リコーイメージング

APS-Cとは『アドバンスフォトシステムクラシック』の略のことを良い、フルサイズに次いでよく使われるイメージセンサーです。フルサイズよりも価格の面で有利になりやすく、主に、キャノン・ニコン・ソニーなど、各メーカーの入門機などで採用されていることが多いです。一方で、富士フィルムなど、APS-Cの利点をとことん追求しているメーカーもあります。

一般的にフルサイズセンサーよりも画質の面で劣るという印象を持たれがちですが、それはセンサーサイズが小さい分、1画素で受ける光の面積が小さく、ノイズが発生しやすいことが原因です。また、センサーサイズが小さい分画素数を上げづらく、解像度の高い写真を撮ることは苦手とされています。とは言え、技術は日々進歩しており、ここ数年以内に発売されたカメラであれば、画質の面で不満を持つことはないでしょう。

また、センサーサイズが小さいのはデメリットばかりでなく、価格の面でお買い求めしやすい点はもちろん、より望遠側の被写体を大きく撮りやすいというメリットなども多数あります。

4/3 (17.3×13mm)

image:オリンパス

主にマイクロフォーサーズと呼ばれるイメージセンサーです。フィルムカメラ時代にあったフォーサーズと言う規格サイズに併せたイメージセンサーのことですね。主にオリンパス(OMデジタルソリューションズ)とPanasonicから発売されているミラーレスカメラで採用されています。

APS-Cよりもさらにセンサーサイズが小さく、それに併せてカメラ本体やレンズもコンパクトな設計で作りやすいため、フルサイズやAPS-Cのカメラよりもシステムを軽量コンパクトに形成しやすいのが最大のメリットです。一方で、イメージセンサーの大きさはフルサイズの約半分しかなく、画素数や解像度の面ではフルサイズにはかないません。

また、マイクロフォーサーズのもう一つ大きな特徴として、動画撮影に強いという側面を持っています。これは、画質とカメラ・レンズ本体の大きさのバランスが、動画撮影としては最もバランスの良い点や、イメージセンサーのサイズが小さい分、動画撮影時のファイル容量が大きくなりにくいため扱いやすい点などが評価されているものと思われます。

ビデオグラファーやYoutuberなど、多くのクリエイターが動画撮影機として採用しているイメージセンサーです。

1型 (13.2×8.8mm)

image;ソニー

主に高級コンデジなどで採用されることが多いイメージセンサーです。これぐらいのセンサーを搭載していると、スマホカメラとは画質の面で明確な差別化ができていたのですが、最近ついに1型センサーを搭載したスマホも登場してきており、高級コンデジの立場がますます危うくなってきたかなという印象です。

主なカメラ(例)

1/1.7型 (7.6×5.7mm)

image:パナソニック

一昔前まで高級コンデジで採用されることが多かったイメージセンサーです。近年、カメラで使われるセンサーサイズが大きくなりがちのため、ほとんど使われることがなくなりました。一方で、ハイエンドなスマホカメラで使われることも増えてきています。

主なカメラ(例)

1/2.3型 (5.9×4.4mm)

image:ニコン

カメラ向けイメージセンサーとしては最小クラスのサイズです。これぐらいのサイズになると、スマホカメラでも当たり前のように使われているサイズとなるため、画質はお世辞にも良いとは言えなくなってきます(それでも普通に綺麗だけど)。ただ、非公開ですがGoProなどのアクションカメラで使われていたり、センサーサイズの小ささを活かして非常に高倍率なズームレンズを搭載させたコンデジなどで使われたりと意外と活躍の場は多いです。

主なカメラ(例)

『フルサイズ換算』とは?

カメラを趣味にすると、『35mm換算』や『フルサイズ換算』という言葉をどこかで必ず耳にすると思います。これはどう言う意味なのでしょうか。

これも色々な意味を持つため、一概には言えないのですが、ざっくり言うと『フルサイズ以外のイメージセンサーを採用しているカメラで使われているレンズの焦点距離を、フルサイズで換算するとどうなるのか、』という使われ方が最も多いかと思います。

カメラの世界は35mmフィルムが主流だった歴史があるためか、フルサイズが一つの基準になっています。そのため、レンズの画角などもフルサイズに換算するとどうなるのか、という考え方をするというのが大方の認識です。

ややこしい話なので、APS-C向けレンズの焦点距離は1.5倍、マイクロフォーサーズ向けレンズの焦点距離は2倍にすることで、フルサイズの焦点距離だとどれぐらいの画角になるのかが分かる、というぐらいの認識で良いかと思います。

画素数について

少し画素数についても触れておきたいと思います。

毎年多くの新機種が発売されるスマートフォンでも、カメラの画素数の高さを売りにしているものが多くあるように、画素数というのは昔からアピール材料に使われることが多いです。それが原因かもしれませんが、一般的に『高画素=高画質』という認識が持たれがちなのではないでしょうか。特に、ミラーレスになってからその傾向が顕著になってきています。近年、各社から発売されるハイエンド機は、軒並み画素数が高くなってきています。

しかし、これは必ずしも当てはまるものではありません。上記でも何度か述べましたが、同じセンサーサイズで比べると、画素数が高くなると1画素あたりが受ける光の量が少なくなります。そのため、階調性が犠牲となり、暗所の撮影が苦手となり、AF性能も悪くなります。それを補うためにはISO感度を上げるなどの対策を行う必要があるのですが、そうすると今度は写真にノイズがのってしまいます。また、画素数が大きいとブレに対してシビアになるため、ちょっとしたブレでもピントが甘い写真となってしまいます。

もちろん、高画素気ならではのメリットもたくさんあります。画素数が増える分、より細部まで描写をすることが可能になるため、高解像度の写真が非常に撮りやすいです。特に、明るい場所でブレを抑えた高解像度の写真は、見る者全てを圧倒するようなインパクトのある写真を撮ることができます。

まとめ

本日は、センサーサイズと画素数について解説してみました。

センサーサイズと画素数はそれぞれ密接に絡んでおり、どれが優れている、どれが劣っているというものではありません。それぞれにメリット・デメリットが存在します。

大切なのは、そのメリット・デメリットの何を妥協して、何が妥協できないのか。自身の撮影スタイルや撮りたい写真を踏まえて賢く選択することです。


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