久々にPENTAXのレンズを購入しました。
私はPENTAXのカメラは『PENTAX K-1 Mark II』と『PENTAX K-3 Mark III』の2機種を所有しています。
今回購入したのは、APS-C用ズームレンズである『smc PENTAX-DA* 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM』です。
PENTAXのAPS-C用のF2.8通しズームレンズです。いわゆる大三元レンズというものですね。
これまで、PENTAX K-3 Mark IIIで使うレンズはK-1 Mark IIでも使えるものを考慮して、フルサイズのイメージサークルをカバーしているレンズばかり購入していました。
しかし、PENTAXのレンズにはAPS-C用のレンズもたくさんあります。
そろそろ一本使ってみたいなぁと思っており、値段も手頃なこちらのレンズを購入するに至りました。
F2.8通しの標準ズームレンズで言えば、最近新しく『HD PENTAX-DA* 16-50mmF2.8ED PLM AW』という後継のレンズが発売されました。
正直、『smc PENTAX-DA* 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM』はあまり評判の良いレンズとは言えず、描写の良さだけを考えるのであれば、最新『HD PENTAX-DA* 16-50mmF2.8ED PLM AW』を選んだ方が良いです。
一方、こちらのレンズは発売されてからそこそこ経っていることと、あまり人気のあるレンズではないことがあり、値段が非常にお手頃です。新品でも5万円ほど出せば入手できてしまいます。
この値段で手に入る大三元レンズの描写、なんだか気になりますよね。
まだ購入してあまり経っていませんが、ざっくりと使ってみた書簡についてまとめてみたいと思います。
スペック
名称 | smc PENTAX-DA* 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM |
レンズマウント | Kマウント |
焦点距離 | 16-50mm(24.5-76.5mm) |
開放絞り | F2.8 |
最小絞り | F22 |
レンズ構成 | 12群15枚 |
画角 | 83°-31.5° |
最短撮影距離 | 0.3m |
最大撮影倍率 | 0.21倍 |
フィルター径 | 77mm |
絞り羽根枚数 | 9枚 |
円形絞り | ○ |
最大径x長さ | 84 x 98.5 mm |
質量(重さ) | 565g |
焦点距離は35mm換算で24.5-76.5mm、F値2.8通し の標準ズームレンズです。いわゆる大三元レンズのスペックですね。
発売は2007年頃で当時の希望小売価格は215,000円でしたが、現在の市場価格はその1/3程度、という感じでしょうか。メーカー生産は終了しましたが、2022年2月現在、まだ新品のレンズも入手可能な状況です。
私は外箱に傷があるアウトレット品ではあるものの新品のレンズを49,000円で手に入れました。
中古であればもっと安いレンズもあったのですが、セールで安くなっていたので中古品との価格差が少なかったのと、後述するこのレンズの弱点を考慮し、少しでも状態の良いレンズを選びたかったので新品を購入しました。
外観
レンズの外観は少し古臭さを感じますね(実際古いレンズなのですが)。一眼レフのレンズってこういう感じだったよなぁ・・・という感想を抱きます。
ただ、安っぽいという印象はなく、大三元レンズとしての貫禄をしっかりと感じる 高級感あるデザインです。
レンズ重量は565gと、一眼レフ用大三元レンズとしてはかなり軽い部類です。この辺りはAPS-C用のレンズとしての強みですね。
AFで合焦後、そのままピントリングを回すと、直ちにマニュアルフォーカスに移行させることができるPENTAの便利機能である、クイックシフト・フォーカス・システム にも対応しており、実用上の不満点は感じさせません。
ポイント
このレンズの良いなと感じたポイント、少し気になるポイントなどについて解説します。
小型軽量なF2.8通しズームレンズ
最近のレンズは写りの描写を高めるためなのか、どうしてもレンズ本体は大きく重くなりがちです。需要が高いF2.8通しのズームレンズともなれば、その傾向はますます強くなります。
smc PENTAX-DA* 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM | HD PENTAX-DA* 16-50mmF2.8ED PLM AW | |
最大径x長さ | 約84mm x 約98.5 mm | 約84mm x 約117mm |
質量 | 565g | 712g |
最近発売された、同じくKマウントのAPS-C用レンズである『HD PENTAX-DA* 16-50mmF2.8ED PLM AW』と比べても、『smc PENTAX-DA* 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDM』の方はかなり軽く、長さも控えめであることが分かります。
個人的にレンズを重いと感じるかどうかの境界線は600gで、これを超えると気軽な持ち出しはしにくくなる印象です。smc PENTAX-DA* 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDMは質量が565gと、大三元レンズとしてはかなり軽量な設計になっています。
これぐらい軽ければちょっとした撮影に持ち出すのも苦ではなくなります。
HD PENTAX-DA* 16-50mmF2.8ED PLM AWと比べた際の 大きなアドバンテージの1つ です。
リアコン使用可能
smc PENTAX-DA* 16-50mm F2.8ED AL[IF]SDMは焦点距離を1.4倍にすることが可能なリアコンバーター『HD PENTAX-DA AF REAR CONVERTER 1.4x AW』に対応しており、取り付けた際は 焦点距離は22.5mm-70mm (フルサイズ換算34mm-107mm)、F4のズームレンズ となります。
他社のリアコンは望遠レンズしか取り付けできないものも多いですが、PENTAXはリアコンを取り付け可能なレンズの種類が(謎に・・・)多く、このレンズにも取り付けることができてしまいます。
リアコンを取り付けるとで準広角から中望遠までの焦点距離を1本でカバーできるようになりますので、何気に使用用途の幅が広がって面白そうです。
また、リアコンバーターを取り付けると最大撮影倍率も1.4倍になりますので、このレンズの 最大撮影倍率は約0.29 となり、ちょっとしたマクロレンズとしても使用することができるようになります。
故障しやすい(と言われている)SDMモーター
このレンズのネガティブポイントとして必ずあげられるのが「SDM(超音波モーター)が故障しやすい」という点でしょうか。
発売初期のレンズでの故障割合は広く、このレンズの評判を落とす大きな要因の1つになっているようです。
幸い、PENTAXもこのレンズを問題点は認識しているらしく、審議は定かではありませんが、2012年以降のレンズはSDMの故障については対策がなされているという情報もある ようです。
私が今回、レンズを新品で購入したのも、レンズのコンディションが少しでも良いレンズを入手することで、故障のリスクを下げる狙いがありました。
さすがに2022年に新品で買ったレンズということであれば、通常使用の範囲であればそうそう故障なんかしない・・・はず。
作例
作例です。まだあまり撮影に使えていませんが、徐々に作例は増やしていく予定です。
まとめ
PENTAXで初めてのAPS-C専用のレンズを買いましたが、結果的には大満足でした。
個人的に、あまりF2.8通しのズームレンズというものを使うことはないのですが、やはり広い焦点距離をF2.8という明るさで撮れるのは便利ですね。
重さ565gしかないといのが本当に便利で、だいたいのシーンはもう今レンズ一本で良いのではないかと感じています。
描写も個人的にはとても素晴らしく、K-3 Mark IIIとの組み合わせで不満になることもありません。
とは言え、次世代レンズである『HD PENTAX-DA* 16-50mmF2.8ED PLM AW』の写りも気になるところです。
・・・おいおい手を出してしまう気がしています(フラグ)